30歳を襲う進行形で起こっている社会問題の補足

前回のエントリ「30歳を襲う進行形で起こっている社会問題 - ITエンジニアの社会学」に予想以上の反応があって正直驚いています。 今回はいただいた意見から、前回のエントリに書かなかったコトをいろいろと補足します。超重要なメッセージ最初に皆さんに認…

30歳を襲う進行形で起こっている社会問題

頓智ドットを退職した - フィリピン現地採用がマレーシアでサバイブするブログ http://sunikang.blogspot.jp/2012/10/blog-post.html 2012-10-02 http://d.hatena.ne.jp/hase0831/20121002 もう本当にどうにかならないものかと思う。一体何人の人たちが犠牲…

「東電が撒いた放射能を、どうして我々が引き受けなくてはならないのか」という疑問を持つ方へ

2011年3月11日の地震と津波を起因として、福島第一原子力発電所で放射能漏れ事故が発生しました。 この事故の検証と対応は現在進行形であり、天災であるのか人災であるのかの議論すら行われている最中です。多くの事故で共通していることですが、事故の原因…

原発再稼働問題から見る、原子力技術の未来への不安

原発再稼働が社会で大きな問題になっています。主に「反原発か否か」という二元論による議論が繰り広げられている現在、本当に将来のことを考えて議論できているのかという点には疑問を抱いています。この点については冷静に意見表明をできるタイミングが来…

工場を日本に残す意味はホントにあるの? → あります。

2ヶ月ほどプライベートを優先させていたため、エントリを追加することができませんでした。 もともと計画していたことだったのですが、事前に再会時期を明示しておたほうがよかったと、ちょっと後悔しています。 2ヶ月の間に様々なことがありましたので、後…

転職活動の勧め

サラリーマンを続けているのであれば、5年ごとくらいに転職活動をすることをお勧めします。 これは転職を勧めているのではありません。今の会社で働き続けるつもりであったとしても、転職活動をすることには大きなメリットがあるからです。(1) 自分の組織内…

「平均の意味を理解していない大学生」という記事

大学生の24%が「平均」の意味を正しく理解していないなど、基礎的な数学力、論理力に大きな課題があることが、日本数学会(理事長・宮岡洋一東京大教授)が実施した初の「大学生数学基本調査」で明らかになった。(中略)全問正答した学生は、わずか1・…

品質向上と事故対応能力の悲しい関係

近年、いろいろな製品の品質が向上していると感じます。身の回りの家電製品を始め、「故障する」ということをほとんど体験することが無くなりました。製品寿命はあるのでいつかは壊れるのですが、電球1個に至るまで、その製品寿命自体が長くなっていると感…

モノには適正価格がある

モノには適正価格があります。前回のエントリ「モノをつくる人のココロ - ITエンジニアの社会学」とかぶりますが、ある一定以上の技能を持つ人が手間をかけて作ったものには、それなりの価格がつきます。この「ある一定以上の技能」を身につけるまでの期間が…

モノをつくる人のココロ

およそ知恵と経験を生かしてモノを作っている人には、ある程度共通した想いがあるのではないかと思います。 陶器市に行くと、普段は表に出ることがない作家さんが直接販売していることがあります。自分の作品を買ってくれる人と接することができる貴重な機会…

すごい組織(後編)

前回に引き続き、労働組合というものについて考えてみます。私は労働組合は不要だとは思っていません。労働者の正当な権利を保護するために、団結という手段を用いて交渉することは、有効な一つの方法であるからです。しかし、多くの労働組合に見られるよう…

すごい組織(前編)

NTT労働組合(加藤友康委員長、組合員約18万人)は13日、春闘での賃金改善要求を見送る方針を発表した。 固定通信の減収が続いていることに加え、インターネット関連の業績が伸び悩むなど厳しい経営環境を考慮した。一時金は前年並みを要求する。15…

責任分解点という崩壊点

あるサービスを維持していくために複数の企業が関わっている場合、それぞれの企業が分担すべき責任範囲を定義します。つまり「○○から△△まではA社が責任を持って、△△から□□まではB社が責任を持ってね」ということを明確にするのです。この場合、△△がA社と…

製品普及の第4ステージ

今回のエントリはIT関連という前提です。 ITを使ったシステムは以下のような3つの段階を経て、世の中に普及していきます。○黎明期 新技術が登場した時、その技術を導入するためには多大なパワーが必要になります。エンジニアの技術力はもちろんですが、海の…

決断場面におけるNULLとゼロの大きな違い

システム開発に携わっていると、"NULL"という単語を目にする機会がよくあります。 "NULL"は「何も無いこと」を表す単語です。似たような単語で"ゼロ"というものがありますが、こちらは「存在していないという情報」があるのに対して、"NULL"は「存在していな…

ビジネス本と自己啓発本は用法と用量を守って正しく読みましょう

書店に行くと、ビジネス本や自己啓発本の多さに驚きます。 以前からこんなに並んでいたのに私の視界に入っていなかったのか、それとも本当に増えたのかわかりません。しかし、全ての本が「ビジネスマンはかくあるべし!!」「24時間働いて世界を動かす!!」…

○歳からのルール

本屋で見つけました。立ち読みすらしていません。こういうのを横展開(水平展開)と呼びます。あたりまえだけどなかなかできない 25歳からのルール (アスカビジネス)作者: 吉山勇樹出版社/メーカー: 明日香出版社発売日: 2009/11/01メディア: 単行本(ソフト…

東京証券取引所のシステム障害について

2012年2月2日に東京証券取引所のアローヘッドに障害が発生しました。 以下は事実を比較的淡々と述べている記事です。【読売新聞】東証システム障害、バックアップ機能せず 【朝日新聞】東証、停止していた241銘柄の売買再開 システム障害そして以下は東証…

ITエンジニアとして成長するために30歳までに経験しておきたいこと

私はとっくに30歳を過ぎ去ってしまいましたが、20歳代前半の方へのメッセージです。 ITエンジニアとして成長するために30歳までに経験しておきたいこと。1. 身銭を切る自分の技術力を向上させるために身銭を切りましょう。会社の研修がある?そういう義務感…

病院にもフィードバックを

私たちが仕事で作っているものをお客様に届けると、ある時点で「良かった」とか「悪かった」などの結果を教えてもらえます。丁寧なお客様であれば、「○○が良かった」とか「○○が良くなかったので、今後は△△にして欲しい」などの要望を頂くこともあります。一…

NTTデータ 〜IT業界のラスボス〜

NTTデータという会社をご存知でしょうか? 一般の方は「NTTの子会社?」くらいの感覚かもしれませんが、IT業界にいてその名前を知らない人はいません。IT産業におけるピラミッドの、最上位に君臨している大手ITゼネコン企業です。この会社は大きく分けて3つ…

GREEとDeNAが生き残る方法を教えます

GREEやDeNAを始めとするソーシャルネットワーク関連の株価下落が続いています。この原因の一つが以下の記事に記載されています。 消費者庁では、最近になって『「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」の公表に…

リクルートは大企業になってしまうのか

世の中で活躍している人の中で、前職の会社名を前面に出して活動している人はそう多くいません。リクルートはそういう数少ない会社の一つです。(もう一社挙げるなら、それは電通です。) 「元リクルート」という肩書が、現在の仕事で価値を持つということは…

無理なことを無理と認めること

「子どもの可能性は無限大」という無邪気なフレーズを聞くことがあります。 しかし、これが嘘であることは大半の大人が気付いています。気付いていないフリをしている大人もいます。 私たちが生まれた瞬間、この世の中にある様々な人生の90%を選択することは…

サービス残業がダメな理由

「サービス残業を生む土壌 (※弊社の場合) - ITエンジニアの社会学」でサービス残業に関する問題を取り上げました。 今回は「サービス残業がダメな理由」を、私の視点で書きます。一般的にサービス残業とは、「勤務しているにも関わらず、その労働対価(残…

大学入試センター試験ミスについて思うこと

1/14(土)から大学入試センター試験が始まりました。 その初日から以下のミスがあったことが明らかになりました。(順番に意味は無いですし、これが全部かどうかも不明です。) 地理歴史と公民の試験配布に手間取って試験開始時刻が遅れる ICプレイヤーの数が…

「若者はなぜ3年で辞めるのか?」を読んで

2006年出版ですので少々古い本なのですが、城繁幸氏の「若者はなぜ3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来(光文社新書)」を読みました。若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)作者: 城繁幸出版社/メーカー: 光文社発売日:…

人間50年、夢幻のごとくなり

私たちが日常生活をしていて考えることができる"最も長い期間"は、自分の一生分の時間だと思います。 そのため、100年、200年、1000年、1万年という単位の時間を、通常の思考の中に取り入れることはとても難しいことです。 - 中東諸国では、今でも戦乱が続い…

行動履歴分析が売上を減少させる (かもしれない)

"ビッグデータ"というのがバズワード化してきました。 ここでのバズワード化というのは決して悪い意味ではなく、ある技術が世に出る時に必ず通る道のようなものです。ハイプ曲線の「過剰な期待」に向かっているところとも言えます。今年後半から来年にかけて…

上流・下流という言葉

先日、ある大企業のグループ会社の方の講演を聴く機会がありました。その方はプロジェクトマネジメントに関するコンサルティングを専門にしているということで、講演の内容もプロジェクトマネジメントに関することでした。その中でちょっとだけ気になった点…